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窯業系サイディングの表面剥離 起きる原因と適した補修

2021.10.11

外壁のサイディングボードも長期間メンテナンスを行わずに放置しておくと、様々な不具合が発生します。
特に2000年(平成5年)5月の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」が定められる前に建てられた住宅は、サイディングの直貼り工法(防水シートの上に直接サイディングボードを張り付ける工法)を採用していることが多く、凍害や基材表面の剥離などが非常に発生しやすくなっています。
そこで本記事では、窯業系サイディングに発生する表面剥離の原因や補修方法などを詳しくご紹介したいと思います。

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窯業系サイディングの表面剥離の原因と症状

サイディングの表面剥離とは、外壁のサイディングボードがボロボロになってミルフィーユケーキの様に層ごとめくれている状態のことをいいます。
窯業系サイディングボード(セメントに繊維質を混ぜて板状に形成した国内ではもっとも良く見られる外壁材)に発生する劣化事象のひとつです。
窯業系サイディングボードの表面剥離の原因には次のようなものがあります。

・サイディングボードの傷やひび割れ部分から内部に雨水や湿気が侵入した
・サイディング目地のコーキングが劣化して隙間や亀裂から水が侵入した
・サイディングボードの塗膜が劣化して内部に雨水や湿気が浸透した
・サイディングボードに地震等で大きな負荷がかかってひび割れが発生した
・釘の留め付け方が良くないなどの工事中に施工不良があった


サイディングの表面剥離は、特に以前の厚さ12mmのサイディングボードを使用して直貼り工法で建てられた住宅でよく見られます。(現在は最も薄いサイディングボードでも厚さ14mmになっています)
現在の住宅は全て通気工法で建てられています。
通気工法とは、サイディングの裏側に通気層を設け、その中を空気が自然に流れる様なつくりになっていて、通気性が確保されています。

一方直貼り工法とは、外壁面に防水シートを張りその上に直接サイディングボードを張り付ける工法で、サイディングの裏側に隙間がないため、湿気や水分が入り込んでも逃げ道がありません。
そのためサイディングの裏側で結露が生じ、結露水が様々な不具合の原因になってしまうのです。
また、表面剥離は雨水の影響を受けやすい場所や、風通しの悪い場所で発生しやすいのが特徴です。

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窯業系サイディングの表面剝離の補修方法

窯業系サイディングに表面剥離が発生した場合には、早急に補修しておく必要があります。
そのまま放置しておくと剥がれがさらに広がり、最悪の場合には建物の構造躯体が腐食してしまったり、室内へ雨漏りしてしまったりすることにもなりかねません。

サイディングの表面剥離の補修は部分的に補修することが可能ですが、極端に劣化していないことが条件になります。
また、該当箇所の劣化要因や劣化状態を事前に良く調査しておくことが前提です。
サイディングボードを固定している釘や金物が腐食していたり、下地が傷んでいたりしている場合には、後で落下してしまう危険性があるためです。

調査の結果、表面剥離が経年劣化によるもので、かつ部分的なものであれば、剥離した部分をサンダー(サンドペーパーを取り付けて木材や金属などを研磨する電動工具)等で綺麗にし、プライマーを塗布してパテやコーキングで補修します。
費用は1箇所当たり15,000~30,000円程度です。
またサイディング目地のコーキングが劣化して雨水の侵入口になっている様であれば、コーキングの補修も同時に行います。
ただし表面剥離が生じているのはすでに塗膜の劣化がかなり進行している状態だといえるので、補修後には建物全体を塗装して再発を防ぐことが不可欠になります。

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剥離が激しい場合はカバー工法によるリフォームや張り替えが必要

剥離が広範囲に見られたり、サイディングの直貼りが原因で表面剥離が生じていたりする様であれば、外壁塗装を行うだけでは再発を防ぐことはできません。
その場合には、新しいサイディングを既存のサイディングの上から重ね張りするカバー工法でリフォームする必要があります。

カバー工法は、サイディング全体の経年劣化や広範囲に及ぶ破損などへの対処法としてよく行われています。
既存のサイディングの上に透湿防水シートと胴縁を取り付け、胴縁に新しいサイディングを張り付けていきます。
胴縁を取り付けることによって空気層を確保することができるため、外壁内の通気性が高まり、雨漏りや結露を防止することができる様になります。
また新たに設置するサイディングは、できるだけ建物の構造躯体に負担をかけない様に、軽量な金属サイディングボードを使用します。
サイディングのカバー工法にかかる費用は、一般的な30坪前後の木造2階建一戸建住宅の場合で、150~220万円(足場代含む)程度になります。

一方、外壁のサイディングが全体的に水分を含んでいる、古いサイディングを残したくない、構造躯体にも傷みが生じているといった場合には、既存のサイディングを全て撤去して張り替えが必要になります。
張り替え工事であれば外壁の重量増加が起こらないので、使用するサイディングボードも比較的自由に選ぶことができるというメリットがあります。
また傷んでしまった構造躯体を比較的容易に補修することも可能になります。
ただし既存のサイディングを全て撤去するため、カバー工法よりも撤去費用と工期がかかります。
工事費は30坪程度の木造2階建の戸建住宅の場合で、200~300万円(足場代含む)程度になります。


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まとめ

窯業系サイディングボードの表面剥離は、塗膜が劣化したり目地のコーキング材が劣化したりして、サイディングボードが吸水して発生することが多いようです。
窯業系サイディングボードは、もともと素材自体が水を吸いやすいという欠点があり、塗膜で防水性が確保されています。
したがって塗膜が劣化してしまうとサイディングボード内に水分が浸みこんでしまって、寒冷地であれば凍害が、寒冷地以外の地域では表面剥離が発生するようになります。
そして次第に建物内部にも漏水が発生してしまうことにもなりかねません。
この様な状態になる前に定期的に外壁の様子をチェックして、早めに塗り替え工事やコーキングの打ち替え工事を行っておくことが大切です。
表面剥離が進行する様になるとすでに手遅れになって、サイディングの張り替えやカバー工法のリフォームが必要になる恐れがあるので、注意が必要です。

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